百見は一聞に如かず
The Foked Type Stethoscope 


新聞クイント----歯科向け全国版、月刊紙より取材(2002年76号)を受けました。
以前同じように ハイテク義歯(某新聞記者の命名)について取材を受けた会社です。

担当記者は、かなり興奮気味で、"これはすばらしく良い物と思います"
矢継ぎ早に、質問を受けました。
掲載文 をご覧になれば、おわかりと思いますが、かなりの 気合い を感じます。
私が特に気に入った文は、"同器具使用による、21世紀型顎関節症の診断法として確立され
るかもしれない"です。
新聞クイントには、厚く感謝申し上げます。

顎関節について、関節部は2つあるが、可動体は1つです。
人間の骨格標本を正面からみると、"正中をまたがり動く骨は下顎骨のみ"です。 
よって『下顎骨は、体全体の バランサー』 です。
これは私の 発見 です。Evidence
肩が痛く、整骨院に通っている時、そこにあった全身の骨格標本を見て気がつきました。 
学生の時にも見ていたはずですが、同じ物を見ても 感じ方、見方 が異なります。
自分でも、状況により捉え方が違うのですから、人様とは考え方も大違いでしょう。

顎関節症とは、精神的な因子は別として、大きく分けて顎関節自体に問題がある場合(変形
or 萎縮)と、顎関節にかかる異常な力によるものがあります。

顎関節症とは、一種の 捻挫 ととらえたほうが、よいかも?
金原出版:整形外科学より、"捻挫とは、関節が外力により、生理的運動領域以上の運動ない
し、本来不可能な運動を強制され、関節面の正常相互関係は、瞬間的に乱れるが直ちに旧に
復する場合をいう。付着靱帯の過伸展あるいは断裂がおこる"。

上記文から、外力により とありますが、顎関節の場合、いわゆる外力(暴力、転倒、事故)と、
自身の『咬合力』がある と考えます。
咬合力とは、咬合により生じる力です。
よって、"顎関節症と咬合は無関係である" と唱えている米国・日本の著名学会は、???
これは、以前、米国(NIH)が発表し、日本はそれを鵜呑みにしたようです。
まだまだ米国は強いのか? 参考・引用文献の選択に問題があったのか?
私一人で、N.I.H. と争う気はありませんし、物申す気もございません。
が、しかし、現に、米国では顎関節症専門クリニックの増加、日本では咬合関連の講習会の増
加、私の所属する日矯学会でも『咬合について』『咬合とは』・・という講演が確実に増えてきて
います。
何れ、私の理論もおわかりいただけますでしょう。
静的 ではなく、動的(生体力学的)に咬合というものをとらえないといけないと考えます。

Joint は2つありますが、大抵どちらか一方がやられている場合が多いです。
これをよくわかるようにしたのが、この聴診器の特徴でもあります。
聞き慣れてくるとわかる場合が多いです。
患者さんにどちらが悪いか伝えると、患者さんは即座にサングラス(患者独特の医業に対する
不信感)を外されます。 この先は、順調に治療が進みやすくなります。

同じ仕事をしていますと、その仕事に関し、ある程度先が読める様になってきます。  
人生でも先が読める人がいたら???

Dr. の語源は"修理屋さん"ときいたことがあります。
クーラーの修理でも同じで、うまくすぐに修理出来る人もあれば、何度来てもらってもうまく修理
できない人もある。
医者稼業もこれと同じで、私が修理出来なくても、他で出来るかもしれません。
また逆の場合いもあるでしょう。 

拙者 歯医者侍じゃ
ただ、決して創造性のある仕事ではありません。
言うじゃなーーーい!!
何故なら、いくら修理したとて、元通りにはならずまして元以上にはならないからーー。 残念ー
ーー。
拙者 切腹はしない
               あのぼやきの“ギター侍”はどこに行ったのでしょう? 2006年

人は、自分の出来ることしか出来ません。
ですから、やれば、できる というのは、多くの場合当てはまらないとも私は考えます。
例えば、私にプロの野球選手になれ、東大へ行け、といっても無理な話です。
自分流には、できる人にはでき、わかる人にはわかる、です。 
できる所にて、自分をいかに発掘していくか、いかに良い方向へ持っていくか、にかかってきま
す。 
心・技・体とよくいわれますが、私は体・心・技とおもいます、そしてもっと大きく係わってくるの
が  とも考えます。 今、生きていますのも運の良さのおかげでしょう。 感謝!

最後に、この変わった Title について。
ものの常識を覆す文ですが、時として常識は覆ります。
外から動きがどうの、こうの診ても、音を聴けばすぐにわかる場合があります。
そして、そもそも聴診器とは、受音器が1つと決まっていた。
それが2つあること自体ものの常識にはずれています。
しかし、世の中に、はずれた物(者)の中にも良い物(者)もあります。
時には、常識にとらわれないことも必要でしょう。

『骨格が軌道を造り、筋肉が力、速さを生む』 hisashi

Practice makes perfect.
Thank you.
Sincerely yours.
Apr/17/2002
                       歯 工房 きしがみ
 主宰 歯医者侍  岸上 尚司

                         パテントコンサルタント14-4 掲載


このPageの


                        主pageの 歯科聴診学 に戻る


トップへ
トップへ
戻る
戻る