歯科聴診学+1               english
歯科聴診学 (命名者 岸上 尚司) Auscultation by using T.M.J.Scope について



体内で起こる自然の振動を体外から耳できいて診断しようとする方法を聴診法という。
(「内科診断学」 吉利 和 著より)
歴史的にみますと、患者の胸への医師の耳での直接聴診は古代エジプト、ギリシア時代に
行われたが、次にノートを筒状にまいたものを用いて聴診を行い、1816年にフランス人の医師 
Laennec は聴診器を発明し、現在の聴診法の基礎を築いた。

顎関節症の3徴候はすでにのべましたが、"雑音があるので"と来院される方は希です。
人間は、自分にとり好都合 or よほどの不都合 でないと、なかなか動きません。 人の常です。
"痛みが出た"、"急に口が開かなくなった" となると来院される。

当院にこられると、私の診断法として、まず全身的な体の動き 歩く姿、言動、ついで顎の動き、顎関節音、最後に口腔内、歯牙を診ます。
顎関節音を聴く強力な助っ人として、T.M.J. Scope というものを発明しました。
ごく希ですが、1m.位離れていても、関節音が聞こえる人もいますし、聴診器を使っても、
全く音を拾えない人もいます。

関節音をT.M.J. Scope で聴きますと、面白いほどいろんな音が聞えます。
聴き慣れてきますと、左右のタイミングの ズレ、音の質がわかってきます。
治療がうまく進みますと、この雑音は、小さくなるか、消えていきます。
即座に消える場合もあります。

将来、顎関節症をおこしやすそうな音もわかり、予防的器具としても有効です。
過去に、顎関節症を患ったのでは? という音もわかります。
顎関節症の場合、左右両側とも患っているということは滅多になく、片側が患っているという場合が多い。 それをよくわかる様にしたのが、この聴診器の特徴でもあります。


○顎関節雑音の分類
 機能性雑音  顎間接が正常に機能している場合に発する雑音、多くの場合無害性雑音で 
  す。 マイルドな柔らかい音
 器質性雑音  顎間接に何らかの器質性変化があり、これにより生じる音です。
  刺々しい、感覚的にいやな音。  時には、サンドペーパー様な音もあります。

○顎関節雑音の分類
音量によって、度数をつけるが、聞き手によって若干変わるので、デジタル化が必要です。

○顎関節雑音の分類
顎運動時に、1、2回大きく音を生じることがある。
左右同時にこの音が聞えればよいが、音のタイミングが左右で、ずれている場合は、顎関節
症です。
また、うまく治療が進むと、音の回数が減ることも、全く無くなることもあります。


しかし、これはいくら文章化しても、体験してもらわないとわかりません。
百見は一聞に如かずです。
診断の世界が変わります、どうぞお試し下さい。

客観的に診断するために、顎関節音の 再生・保存 が是非に必要です。
そのためには、将来デジタル聴診器を作らねば、と構想しています。
術前・術後の音量の度数変化、音質の変化、波形化、も面白いと考えます。
患者さんもより納得されるとおもいます。
当初、T.M.J. Listenor と名づけましたが、国際市場を狙っている手前、外国の友人に問い合わ
せると、strange と言われ、T.M.J. Scope と命名しました。

親方様 (信長)、 何卒、是非に我が聴診器をよろしくお願い申し上げます。 
で、あるか!
 
2002年6月26日
                          本舗 岸上矯正堂
         岸上 尚司 
          きしがみ ひさし

                      パテントコンサルタント14-7 掲載



   Feb/08/2021 削除しました

上の記事は全国の新聞各社にて掲載されました。
  



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