閃き
思考が「閃き」を連れてくる
The Thinking brings a Flash

日本歯科新聞社より取材を受けました。
知らなかったのですが、この新聞は週刊です。発行部数は21000部で、かなりの歯科医院で読
まれている勘定になります。

我がTMJ Scopeは、最初歯科矯正専門誌 JOPに拾われ、次に歯科総合誌 クインテッセンス
社に目をつけられ、そして共同通信社から、各地新聞(産経、北海道、神戸、奈良、等)に、
まだまだ私の知らないとんでもない所でも載っている模様です。
そのどれかより、この新聞に get されました。
何の宣伝費用も無しに、私の名前は、全国netで広がりました。
ありがたいことです。まずもって「特許」というものに感謝します。
新聞に載るということなど、今まで考えたこともなく、歯科の仕事では無縁と考えていました。
ところが、以前の ハイテク義歯は、world net 各国の新聞に載り、この度も、この様になりまし
た。

一度ではマグレかも、でも私は 二山 当てたようです。

ただし、こうなるとネタミも買います。
ある会に出ていたとき、同業者より、"君はそんなものを作って面白いのかね?" 私は無言で
した。(アホかいな、このオッサン!)。  Hisashi危うきに近寄らず、です。

新聞掲載
新聞記事になるには、記者が取材にきて、これはなかなかの事(例えば受賞)or 事件、また、
物、者だとかなりの impact がないと記事になりません。
ただし、すごい事でもあまりに難解なことは、記事にはならないでしょう。
何故なら、記者自身が理解できないので。
記者が理解でき、impactを伝える。それには「特許」というものが、大きな信用となるようです。
しかし、記者の方は仕事とはいえ、うまく文章を書くものだと感心させられます。

芸人と特許(所有)人
芸人とは、自分の芸を人に見せる人のことですが、他人がマネをしようとしても、その人にしか
できません。onlyなのです、そしてそれがfirstの場合もあります。こう考えますと、芸人は『特許
の宝庫』かもしれません。

特許人とは、最初に発明した者でなければなりません。firstが必要条件なのです。
マネをしようとすると、できる人にはできます。「よくぞ最初に作った」という代償に特許をもらえ
ます。
芸人と特許人の共通項は、常にその事を考え、そのうえ修練がなければ、ヒラメキがでない
ということです。

コロッケさん(ものまね芸人)
彼は、物まね(形態模写、声帯模写)をして、人を笑わせるのが仕事です。
TVを観ていたら、彼の対談番組がありました。
顔面表情筋の使い方、日々の訓練、今のように動かせるには10年の年月が必要だった、等、
並々ならぬ努力を感じました。

司会者の質問の中で、私も以前より非常に興味を持っていたのですが、その「おかしい発想
はどこからでてくるのか?
その答えは、街を歩いていても、常にその事を考えている、とのこと。
五木ひろしにフラダンスをさせたら、とか野口五郎に何かをさせたら面白いとか。そして何かの
とき、フッといい案が出てくるという。
彼の仕種は他人ではできないことです、よって特許証もいりません。
first & only なのです。

これは我が父親の言葉ですが、彼は数多くの医療器具を作っていますが、多くの失敗の中から
考え苦しみ、そのときに何か閃きが出てくる、
"閃きだけを求めてはだめ"
だそうな。 ごもっともでございます、ははー。 
『考えがヒラメキを連れてくる』と思います。

TMJ Scope をいかにして思いついたか
何年か前、顎関節症の治療とはいかにしたらいいものか?ズーと考えていました。
専門書を読んでもなかなか私には理解できなかった。分野の違う工学部の教授に尋ねたりも
しました。
かなり苦しみましたが、私なりの解答を得ました。その過程において、この聴診器がフッと浮か
んできました。まったくの 副産物 なのです。
早速自分で作り、実験してみました。良いものだ、自画自賛でした。
中島 健次 先生に相談しますと、"これはイケル"でした。
このヒラメキを記念して、晴れて 特許 となった訳です。

しかし2002年現在、医科ではなく歯科診療所において、聴診器を使用しているという所はごく稀
でしょう。
何故なら、私の辿ってきた道には、「聴診器」という文字はありませんでした。
しかし、これからの歯科教育課程の中にも追加すべきでしょう。
ですから、たやすく直に TMJ Scope が受け入れられるとは考えていません。
暫らく時間が必要でしょう。

「縁側」と「一坪発想」がおもしろい
最近面白い文章を見つけました。
納税月報に載っていましたが、この誌自体私にとり、全く興味のないものでしたが、今回自分
の気を引くというのは、感動、共感するものなのでしょう。
皆様全員に面白いとは限りませんが、ご紹介します。            
「チャンスの神様は前髪を振り乱して走ってくる。前髪をつかみ損ねて慌てて手を出しても、後
頭部はハゲ」

筆者の前垣 和義 先生とは全く面識もありませんが、冒頭文を読んで、面白い文章を見つけて
こられるものだと、感心しました。
ギリシャの有名な伝承の文とのことです。「一瞬が大切」ということを説いています。
「何か面白いことは?と聞く前に考える」、最後に「考えれば space はまだまだある」と言われ
ています。
特許でも、この「縁側発想」を持ったものでないといけません。
特許証は星の数ほどあるでしょうが、実際に使われる、社会に役立つものでないと、と思いま
す。ただし、すぐに認められるものもあれば、年月を経て認められるものもあるようです。
とにかく "飾りじゃないのよ特許は" です。

歯科界にWave
『歯医者さんの待合室』 という患者向けの月刊雑誌をとっています。制作会社は、我がTMJ 
Scopeを拾ってくれましたクインテッセンス社です。
この会社には感謝申し上げます。
この会社のmain誌に私の文章が掲載されてから、この雑誌に顎関節という文字が頻繁に出て
くるようになりました。
例えば、題目「歯の欠損は顎関節症にもなりやすい」とか「噛み合わせと音の関係」等、です。
その他の文中に噛み合わせ、顎関節という文字がやたら多くなってきています。
私の文を真似たようにおもわれる所も見受けられます。
微力ながら、私なりに歯科界に一石を投じ、waveを起こしたことは、確かな様です。
  2002年9月7日

                     岸上歯科・矯正歯科医院
                     岸上 尚司 きしがみ ひさし

                                 パテントコンサルタント14-9 掲載



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